コーチングセッションでは泣いても良いのでしょうか?

答えはYESです。
泣きたい時は、どうぞ泣いてください。

コーチングセッションでふと涙を流す方、実はとても多いです。
特に、女性管理職の方とのコーチングセッションで、
涙を受け止める経験は幾度となくありました。
きっと日々 孤軍奮闘、頑張っていらっしゃる証拠なのだと思います。

メンバーのマネジメントのこと、
組織目標達成に向けての道筋のこと、
ご自身のキャリアのこと。
理由はいろいろあるはずですが、踏ん張って頑張っていらっしゃるからこそ、
ふと涙が流れることは、あって良いと思っています。

先日も、とある企業の課長職の女性に、ご自身の今後のビジョンについてお話いただくセッションにて。
スラスラとよどみなく将来像をお話くださっていたのですが、
私はちょっとした違和感を覚えました。
そこで、「ここまでのお話、どれくらい本音ですか?」とストレートに問いました。

すると、突然 涙を流し始めたのです。

少し落ち着かれた後、
またストレートに「それは何に対する、何の涙ですか?」と聞くと、ハッとしたご様子。

「何の涙なんでしょうね…」から始まり、たくさんお話をしてくださいました。
役職についてからプレッシャーに向き合いながら頑張ってきた疲れや、
今後も期待に応え続けていけるのかという不安があったようでした。

セッション前半で語った将来像は決してウソではなく、心からの希望であったことは間違いありません。
しかし、同時に、100%全力でその将来像に向かって前進することに対して、
自分でブレーキをかけてしまう。
そんな疲れと不安を感じていらっしゃったのです。
きっとネガティブ感情には目を向けないように、前だけ向いて進まなければならない、
とご自身にプレッシャーをかけていらっしゃったのだと思います。

人は涙を流す時、その涙の理由や、その裏側にあるネガティブな感情を、
言葉でしっかり整理する機会はなかなかありません。
ですが、こうやって第三者の力を借りながら、感情を言葉にして紐解くことで、
ネガティブな感情に向き合い、消化することにもつながっていきます。

涙にはストレスを軽減するデトックス効果があると言われています。
スッキリして前に向かって進んでいくご支援となるよう、
私のコーチングセッションは「泣いてもよい場」として、
皆さんにご提供したいと考えています。

涙を流す方が、共通して口にするフレーズがあります。
「上司にはこんな話できなくて…」
「考えがまとまっていない状況で、まさか上司には話せず…」
「情けないことって、上司には話せないですよね…」
つまり、しっかりした自分でありたい、という自分に対する高い理想を表わす言葉です。

与えられたポジション、役割を全うしよう、
期待に応えようと全力で頑張ってきたからこそ、ふと涙が出てしまう。
組織のために奮闘する管理職の方のサポートに今後も努めていきたいと思います。

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